「ヒトはなぜ眠るのか」解明されていない

2010年の国民生活調査によれば、日本人の平均睡眠時間は平日で7時間14分です。

2012年の厚生労働省の調査によれば、日本人の平均寿命は女性が86.41歳(世界1位)、男性が79.94歳(世界5位)となっています。

単純に計算すると、7時間14分(2万6040秒)×365日×男女平均寿命83年=7億8888万秒を私たちは眠りに費やすことになります。

この多大なる人生の時間に興味を持だない人は、人生の3分の1を放棄しているに等しいといえます。

地球上のすべてのヒトは、生命を維持するために睡眠を取ります。睡眠は単なる活動の停止ではなく、生命に必須の生理機能を営んでいるのです。

しかしながら、ヒトがなぜ眠るのかについては、すべてが解明されたわけではありません。まだまだ未解明のことが多いのです。

ここで、近年の国民生活調査を見てみましょう。この調査では、日本人の平均睡眠時間の短縮と就寝時刻の遅延が明らかになりました。また、成人の約21.4%、つまり5人に1人が何らかの不眠に悩んでいます。2500万人以上の日本人が不眠症と推定されているそうです。

私たち現代人は、人間本来の生物としての活動時間をはるかに越えて活動しています。

しかも、昼の間に活動して夜になったら休息するという昼行性の哺乳類の特徴をかなり無視して生活し続けているのです。

そう考えると、今後はますます睡眠を生物学、生理学、遺伝子工学などの睡眠科学として、医歯薬学的に研究するのはもちろんのこと、社会学的にも研究し、ヒトの睡眠と睡眠障害について解明する必要性がありそうです。